【この時期に知っておきたいカラダの話 vol.1】

先日、2016年のブラック企業アワードのノミネートがありました。

今年は関西◯力や電◯などの超大手企業から
◯ン・キホーテなどの身近な会社まで
10社がノミネートされました。

日頃頑張ってくれている社員さんへの想像力が欠如しているからこそのノミネートだと思うのですが、そこはあなたも一緒ですよね。

カラダが見えないところで頑張ってくれているにも関わらず、師走に入りムリさせがちですよね。

少しでもあなたに日頃がんばってくれているカラダのことを想像してもらい、カラダブラック企業アワード2017へのノミネートを防ぐ親心?からお話をしますね。

今日はこの季節、見えないところで大活躍の腎臓さんのお話です。

【体液の代謝の要・腎臓】

体液の排出は通常60%排尿、
30%が排汗で行われています。

しかし、汗がかけない冬は
その割合が激変してしまいます。

なんと発汗が抑えられてしまうために
腎臓の負担が増してしまいます。

腎臓は1日に1500ℓ(最低でも500ℓ)の
尿を排出しなくてはならず、
いつも人知れず(自分知れず)頑張って
くれている沈黙の臓器の1つなのです。

腎臓の排尿と皮膚発汗の関係性を
例えるならば…

毎日フル稼働している大手企業の工場と
それを支える下町の下請け工場みたいなもんですね。

【下請けはしっかり休む?】

それが冬になり寒くなると
下町の工場は一斉にお休みし始めます。

寒いので発汗量は
ガクンと減ってしまいます。

お正月休みはしっかり取らないと気が済まないのか日頃の疲れは日本では取れないのか、下請け工場の社長さん社長さんは社員を連れて、南の島に慰安旅行に行ってしまうのです。

そうなると大変なのはいつも
フル稼働している大手の工場。

現実の大手の工場はたまにはラインを止
めてメンテナンス期間に入り、社員さん
も割と長い休暇を与えられるのが製造業
の常らしいですが、人体の大手工場はそ
うはいきません。

【冬はトイレが近くなる?】

約30%の仕事が増えてただでさえフル稼
働な機械を更に稼働させなくてはいけな
くなります。

出荷量はとくべつ多くする事は難しいので
出荷回数を増やしてこれに対応しようとします。

冬は発汗がいつも通りにはうまくいかなくなります。
なので冬は腎臓がフル稼働して
おしっこの回数が増えてしまうのです。

あなたの意識
上、おしっこの回数が
増えてるな〜ぐらいの事なのですが

あなたの体の中ではそれこそ腎臓が
死に物狂いの必死のパッチで
働いているのです。

【腎臓は寒さに弱い】

冬は寒いですよね。
東洋医学では腎臓は寒さや冷えに弱いと
言われています。

人体の構造的にも腎臓はお腹にある臓器
の中で唯一、背中に貼り付けられている
臓器。

なので体表面に近く寒さや冷えの影響を
受けやすく、かつ、腎臓の負担もカラダ
に影響しやすくなります。

【腎臓からのメッセージ】

腎臓の負担が反映される反射区といえば
カラダでいうと腰になります。

背中に貼り付けられている臓器であるが
ゆえに筋肉で地続きの腰にはその状態が
色濃く反映されます。

冬の寒さや排尿の負担から腎臓が
いっぱいいっぱいになってくると
腰の筋肉が

…硬くなったり
…重だるくなってきたり

ひどい時にはぎっくり腰の原因になります。

この忙しいクリスマス〜年末年始
年の瀬にぎっくり腰で寝込むのは
大変な新年のスタートになってしまいます。

腰の痛みは腎臓からの
「休みなさい」のメッセージ。
くれぐれも注意してくださいね。

【腎臓のいたわり方】

さて、そんな腎臓をいたわるには…

①に、まず温かさ
②に、豆、黒い食べ物、根菜類です。

腎臓は寒さに弱く
この季節は痛めつけられているので
温めて助けてあげましょう。

しかし、
その温め方にポイントがあります。

腎臓を温めるには腎臓そのものを
温めてしまえばいいのですが、
腎臓はあなたがイメージしているよりも
上についています。

腰よりも少し上、
前かがみになり腰を曲げると
背骨が出てくるところの両脇が
腎臓のだいたいの位置になります。

そして腎臓は腹腔内蔵機の中で唯一
背中側に貼り付け固定されている臓器でもあります。

冬の発汗がいつも通りできない内科的な負担でも
それは腎臓に影響を及ぼし、反射区である腰の硬さとして
自分のメッセージを私たちに知らせてくるわけです。

そこにホッカイロを貼ってもよし
ペットボトルにお湯入れて温めてもよし
お灸をしてもよし。

思い思いに温めてもらうと寒さに縮んだ腎臓も
喜んでくれると思います。

②豆・黒い食べ物・根菜類・塩・豚肉

東洋医学(薬膳)では豆や黒い色・根菜類は
腎臓に向かってカラダに入り
腎臓を養います。

A)豆…

豆はその形が古来より腎臓に似ているので、腎臓をよく養うと言われています。

焼肉屋さんでも腎臓のことを「マメ」と呼んでいます。

ちなみに古代の人々は腎臓と胎児のすがた・かたちが似ているので腎臓を生命力の源とみなし、それを肌身離さず持つために貴重な玉(ぎょく:宝石のこと)を磨き勾玉にしたと言われる。

その中でも豆×黒の黒豆や小豆はその形
&色で効率よく傷んだ腎臓を癒してくれ
るでしょう。煮汁を飲むのもかなり効果
的。

他にゴマ類(特に黒ゴマ)・松の実などもここに含まれる。

B)黒い食べ物…

ひじき・ワカメなどの海藻類
シイタケ・キクラゲなどのキノコ類など

この代表例は”髪の毛に効く食べ物”。
髪の毛は腎臓の気(黒)を十分に受けているからこそ黒く染まっています。

老化は腎臓の気が衰えてくる事から始ま
るので、髪の毛から腎臓の気の黒が抜け
てくると髪は白くなり、老化の象徴であ
る白髪になります。

これを予防するには普段から黒い食べ物を
摂取するとよいとされています。

ただお分かりとは思いますが、
普段から気長に摂取するもので
食べてすぐには効果は出ません。

C)根菜類…

腎臓は陰中の陰の臓器なので
土の中に育つ根菜類と相性がいいです。

その中でも里芋やゴボウなど
土の中×黒いものは腎臓に効率よく届きます。

D)塩

腎臓に影響する味は塩味で、塩味を作る
塩も腎機能をもちろん左右します。

批判するわけではないですが、一般に食
品表示で”食塩”と書かれている塩は科学
的な合成塩なのであんまりおすすめしま
せん(食べる時はカラダに言うてあげてく
ださい)。

塩は海水由来のものがよく、特に日本人
は長年の民族的進化で多少塩が多かろう
が問題ありません(もちろん常識の範囲でね)。

補足1.)日本人は進化の過程でワカメ・昆布などの海藻類、塩のにがりからカロリーを作り出せるようになってます。

日本人には海藻&にがりダイエットは効果なしなのでお気をつけください。

補足2.)岩塩はミネラル分が豊富すぎる
ので甲状腺弱い人は多量摂取しない方が
吉。(補足おわり)

塩はその品質がもろに人体、特に腎臓に影響するので、いいものを摂取した方がいいです。

自然食品屋さんで1番高い海水由来の塩
を買って、少しずつ使うのが最適。

人間にとって最高の塩は戦前、日本にあふれていた…と言うかそれしかなかったですが今はほとんどなくなっています。

政治的な理由だから仕方ないですが、我々も賢く生きねばなりませんね。

E)豚肉
五行では腎臓に入る肉として豚をあげています。
いわゆる豚肉だけでなく、冬に牡丹鍋が美味しくなる事から猪の肉も含まれると思われます。

よくよく考えれば牡丹鍋は味噌仕立てが多いですが、それは味噌もお豆さんから作られるし、麹と塩を混ぜる事から効率よく腎臓を養う食べものになるからでしょう。

しかも、お味噌汁をほぼ毎食食べ、冬にはその中に豆腐・ごぼう・大根・人参・ネギなどの根菜類、シイタケ・マイタケなどの黒い食べ物・豚肉を全部入れて「豚汁」を作り出してしまった日本人は薬膳的観点から見たらかなりの反則的なレベルですね。

中華料理でも黒豆に塩を混ぜ発酵させた豆鼓(トウチー)というこれまた腎臓を養うのに最強な食材があり、豆鼓を使った豚肉&キクラゲ炒めとかは疲れた時に最適だと言われます。

両国に共通するのは生命力の象徴である
お豆さんを発酵させ黒くすること。

それは腎臓を養う力をドーピング並みに
増加させる古代の錬金(不老不死)術とも
いえますね。

んー、賢いな(笑)

【腎臓のまとめ】

いろいろ書きましたが
本来、腎臓は元気という現金を
溜め込んでおく金庫のような臓器。

春になると土の中から出てくる
新芽の芽吹きの力を蓄える臓器です。

この季節、腎臓を養うことは何ヶ月か後
に春を迎えるスタートダッシュの刃を研
ぐことと同じ意味があります。

自分が気づかないところで
人知れず必死になって働いてくれている
腎臓をぜひ想像して癒してあげてください。

そうすれば2017年はノミネートされずに
済むかもしれませんよ!

〜【この時期に知っておきたいカラダの話。冬の主役、腎臓はタイヘン?】ここまで〜