カラダの声と痛みと5つの仕事

私は幸せなことに開業してから約20年間
大好きな鍼灸の仕事をさせてもらっています。

そのキャリアの中で
それはそれはいろんな方を診させて頂きました。

普通の肩こりから重度のガンの方まで。
毎日の施術を通して、そしてその経過を観察して気づいた事が2つあります。

【①カラダは声を発している】

1つ目は誰がなんと言おうと
「カラダは私たちに向けて声を発し続けている」ということ。

その声は私たちが耳で聞いている声ではなく
心や身体で感じている「声なき声」です。

それはもう「ささやき」より
もっと小さい「そよ風」のような物から
悲鳴に似た「痛み」まで切磋万別です。

【②内なる声とのシンクロ率が大事】

そして2つ目はその声をうまく聴きシンクロ率を高められるかどうかが
あなたの願望が達成されるかを左右している事実です。

体が発しているか弱い声を聞けなければもちろんのこと
聞こえているつもりで誤解していては
聞こえていないのと一緒です。

カラダの中から湧き出てくる声を正確に聴くことができなければ
あなたの体や魂が本当に必要としている「天の声」は聴こえず
健康はもちろんのこと、願望は具現化しにくくなります。

その観点から鍼灸というものを考えていくと
以前の私含め一般の鍼灸師がいつも行い施術する目的にしている
「痛みを取る」ことに少々疑問を感じてきました。

【カラダはあなたに何かを伝えたがっている】

あなたを今、悩ませている「痛み」や「苦しみ」にしても
かなりの確率で身体が私たちに向けて発している「声」にちがいありません。

そう、カラダはあなたに「何か」を伝えたがっているのです。

頭では感じることはできず
スルーされてしまうようなカラダだけが鋭敏に感じ取っている「何か」。
一般には「直感」と言われている類のものでしょう。

それを必死に私たちに伝えようと
声にならない声を発し続けて
教えようとしてくれているのです。

カラダからのメッセージ。
それは内なる天からの声でもあります。

それらをうまく受け取れるかどうかが
あなたの健康と成功を左右すると
言っても言い過ぎではありません。

【”痛み”もメッセージの一つ】

カラダの声は初期はささやき程度ですが
あまりにも聞き入れててくれないと
そのうちだんまりを決め込んでしまいます。

そしてカラダは小さな声では
相手にされないのを分かっているので
大きな声を出して気づいてもらおうとします。

それが身体が発する悲鳴である
「痛み」なのです。

身体の悲鳴である
「痛み」が発せられるただ1つの理由。

それは身体がそういう状態にあると
身体がメッセージを送ってくれていると
自分自身で感じ気づく機会だということです。

【痛みは本当の敵か?】

一般の鍼灸師は「痛み」を敵視し
倒すべき第一目標として認識しています。

それどころか、
早くそれを消滅さるために日々技術を研鑽しています。

事実、中国で2千年前に書かれた書物では
「医術は兵術なり」(痛みは邪気であり、倒すべきもの)
的なことが書かれていますが
鍼灸師として本当にそれでいいのでしょうか。

そう思ったのには理由があります。

私の鍼灸師としての本来の専門は
五十肩・顔面神経麻痺・帯状疱疹の後遺症の3つです。

しかし、どの疾患でも
私が何も考えず痛みや症状だけを取り去った患者さんは
例外なく半年以内に再発しまた戻ってきたのです。

しかも、もとより1段階か2段階悪くなって。

これには非常に頭を抱えました。
なぜなら治ったと思ったのに治っておらず
それどころか更に悪くなっていくからです。

【師匠の教え・本当の敵を見つけろ】

しかし、
そこで私を救ってくれたのが
やはり中国の師匠たちの言葉でした。

中国での修行時代、
3人の師匠がおっしゃっていた言葉
「目の前のものだけに惑わされるな」。

確かに
3人は古くからの同級生だと聞いてはいましたが
これはなにも事前に打ち合わせたものではなく
図らずも3人とも同じ価値観を持っていたのでしょう。

まだ若かった私は頭ではわかっていたつもりでした。
でも、血と肉にはなってなかったみたいです。

ただ目の前の痛さや症状を取ろうとして
その背後に横たわる患者さん自身の
問題や課題が目に入っていませんでした。

言うなればその背後に横たわる患者さん自身の
「本当の」敵を見つけようとはしていませんでした。

それは植物の手入れに例えると
傷んだ花だけ摘んで根や土は無視しているのと一緒で
意味がないどころか樹木にとって迷惑千万な話です。

【プロとして自分がなすべき事とは?】

私が身体のプロである鍼灸師として

・なにをあなたに提供しなくてはいけないか?
・なにをしなければならないのか?
・なにをなすべきなのか?

それは師匠たちの言葉でハッキリしました。

私が身体を前にして、なすべき事。

それは痛みや症状を身体の声と理解し
今身体がなぜその悲鳴に似た声を発しなければならなくなったか?

その状況・それに至った理由・そしてそのゆく末。
そのすべてを知ろうとすること。

そしてその声を身体の持ち主である
「あなた自身」に届けることだったのです。

【鍼は命の価値を高めるために生まれた道具】

事実
その事に気づき意識して施術に当たるようになってから、
戻ってくる患者さんの数はだんだん減っていきました。

確かに1回の施術の時間が長くなったり
問診に時間を多くいただく事になったりしましたが
施術の質は確実に効果的になっていきました。

(なので私が接骨院や一般の鍼灸院のように
患者さんをズラーッと並べて施術をする事は決してありません)

私自身、長く学んできた東洋医学や鍼灸自体を
その観点で見れるようになった事には大きな意味がありました。

詳しくお話しするのは別の機会に譲りますが、
実は身体が発している声は痛みや症状などの
マイナス(-)を教えようとしているものだけではなく、

本来持っている自分の眠っている能力や可能性などの
プラス(+)を伝えようとしている「よりよく生きようとする力」
があるかもしれないのです。

【皇帝の鍼師しかできない5つの仕事】

東洋医学や鍼灸も痛さを取るだけが目的なのではなく
人の生命が「よりよく生きようとするプラスの力」=
「命の価値を高めること」をサポートするため
その願いを込めて生まれ発展してきたのかもしれない。

そんな素晴らしい事に気付くことができました。

そこから私は陰陽五行と鍼灸を扱う皇帝の鍼師として
自分がなすべき仕事は以下の5つであると定義しました。

★私のが定義した皇帝の鍼師の仕事は…★
痛みや症状お悩みを解決する事はもちろんの事…

①身体の発する声を翻訳し、本人に理解しやすい形にして
お伝えする(身体と心のシンクロ率をあげる)。

②今、解決すべき自分を取り巻く課題を明確にし
そこにフォーカスしやすくする(運命を開く)こと。

③自分の中に眠っている本来のパフォーマンスと
可能性を覚醒させる(宿命に生きる)こと。

④本来歩むべき自分自身の道を歩んで
影響力を発揮する(宿命の輪を広げる)こと。

⑤鍼を通して
・自分の命の価値に気付くキッカケにすること
・気付いた自分の命の価値を更に高めること
・自分の持っている命の形に近づいてもらうこと

これが皇帝の鍼師として私がなすべき仕事です。

この5つの仕事のサポートを得ることにより、
あなたは身体と心のシンクロ率を上げ本来持っている
命の価値を発揮できる環境を調えることができます。

そして今、あなたは乗り越えるべき課題の解決の糸口を
身体という新しい側面から得ることができます。

更に身体の奥底に眠っていたポテンシャルの解放と
新たな可能性の覚醒により本来の自分がいるべき
より高いステージの成功を狙う準備を
始めることができるのです。

カラダの声と痛みと5つの仕事【皇帝の鍼/施術編.vol 1.5】

おわり

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